こんなご相談を頂きました。
上限関係をはっきりさせた上で、部下が話しやすい風土を作りたいんですが、どうすれば良いですか?上限関係をはっきりしすぎると部下がどうしても遠慮して話せないとか、そういったものがあるんじゃないでしょうか?
というものです。
まずは上司部下それぞれの義務と責任を明確にすることから始めてみてはどうでしょうか?
義務と責任とは?
まず上司は方向性を示す義務があるんです。こういうふうにやっていくぞとか、右に向かうぞとか、新規を獲得するぞという方向性を伝える義務がある。そして、示した方向性の結果に対する責任を持っているんですね。
では部下はというと、その方向性に向かって実行する責任があるんです。そしてその結果がどうであったかという報告をする義務があるということなんです。
そして、「部下には実行責任があり報告する義務がある」ということをきちんと伝えることも上司の責任です。
人格を責めない、話を聞く
部下には報告義務がありますから、報告を受けます。その際にうれしくない報告を受けることもありますよね。そんな時、上司は人格を責めないようにするっていうのがとっても大事なんです。
仮に部下が上手く行かなかったとしても、「お前は昔からなぁ」とか、「お前はここがダメなんだ」みたいなことを言ってはいけないんですね。
そしてもう1個は、上司はメンバーが報告してきたら必ず話を聞いてあげて欲しいんです。それは、相手の方を向いて1分間黙って聞くというのをまず意識して欲しいのです。パソコンやりながら相手の方を向かず、はNGです。途中で口をはさむのもNGです。とにかく黙って聞く。
「あの上司は話を聞いてくれない」と思われてしまえば話が上がってこなくなるんですね。正確な情報が入ってこなくなってしまうと上司としての責務を果たせませんので、上司というのは「聞く義務がある」っていうところもあるんですね。なのできちんと聞いてあげて欲しいのです。
まとめ
まず上司(リーダー)は全ての結果責任を取るんだということを思ってください。「あいつの責任だとか、あいつが悪いんだ」みたいに逃げずに、責任を自分だと思うことがとても大事です。
そして部下は実行責任があるので実行しなきゃダメなんです。仮に上司の指示が間違ってても部下はそのままやればいいんです。そして部下は報告の義務がある。だから「東に行けと言われた通り東に行ってきましたと。でも上手く行きませんでした。僕は西の方が良かったと思いました。東に行ったらこうなりました。」という報告の義務があるってことですね。
そしてその際に報告をしっかり黙って聞くことが肝心なのです。
坂上仁志公式youtube動画の「部下が話しやすい職場風土の作り方」より
動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。