弱者と強者の定義が今日のテーマ。これまでランチェスター法則に関する基礎知識をお伝えしてきましたが、基本を押さえたところで少しずつビジネスの話をしていければと思います。
「ランチェスター戦略は弱者の戦略」ともいわれますが、そもそも弱者、強者って何?ということをお話していきます。
ランチェスター戦略における弱者・強者の定義とは?
まずは、「弱者」と「強者」というのは経営規模ではなく競合局面ごとに判断することが大事なんです。
競合局面とは?「どこ・誰・何」でしたね。
そして「弱者」とは何かというと、市場占拠率1位以外の全ての企業が該当します。
ではこれを競合局面の「地域」で考えてみると、地域一番店以外は弱者なんだということです。
じゃあ強者は?というと、市場占拠率が一位の企業のみ。地域であれば地域一番店だということですね
弱者と強者の定義というのは
- 競合局面ごとに判断をし
- 強者とは1位であり
- 弱者とは1以外なんだよ
っていうのがランチェスター戦略での定義なんです。分かりやすいですね。
ビール業界を例にしたランチェスター戦略の解説
例えばビール業界。状況がある程度変わってますけどビール業界全体で1位はキリンビールと言われてますね。
では商品で1位は?と言えばアサヒスーパードライになります。
ではエリアでは?沖縄でナンバーワンはオリオンビールだし、北海道ではナンバーワンはサッポロビールになります。
全体で1位はキリンビールでも、商品1位はスーパードライ。沖縄や北海道とエリアを変えるとまた違ってくるのですね。
競合局面(どこ・誰・何)で考えると1位が変わるのです。
この例でもわかるように、ランチェスター戦略というと大企業が強者というわけではなく、中小企業が弱者というわけではないんです。
局面ごとに弱者と強者は変わるのですね。沖縄では強者がオリオンビール。1位ではないキリンビールは弱者になります。
うまく活用すれば大企業にも勝てるんだよということを言っているんですね。勇気づけられませんか?そして中小企業が大企業に勝つためには「どこ・誰・何」という競合局面の視点を持つ必要がある、ということです。
ランチェスター法則のまとめ
- 弱者と強者の定義は競合局面ごとで判断する。
- 強者は1位。それ以外は弱者。
- 大企業が強者というわけでも中小企業が弱者というわけではなく、競合局面ごとに判断すればいい
という話なんです。
改めてこの点を意識して、ご自身のビジネスを見直してみてください。これまでにない発想が出てくるはずです。
坂上仁志公式youtube動画の「弱者の定義って?」より
動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。