稲盛和夫氏とのエピソードから学ぶ経営のヒント15です。
日本酒の思い出
盛和塾には世界大会というのがありまして、世界中から2,000~3,000人の人が集まる会があります。その年はパシフィコ横浜なんですけれども、ちょうどサッカーコート2面くらいあるようなところでコンパをやるんです。
まずコンパと言って各テーブル10人ずつぐらい座って食事をします。後半になってくると席を移動するとかみんな立ち上がって「お久しぶり」見たいな感じで、それこそ世界中から人が来るもんですからそういうふうに入り交じっていくんですね。
その時に稲盛塾長に近づけるものですから、どういうふうな立ち振舞するのかなって学びたいと思いまして、迷惑でない範囲で近くまで寄っていったりすることがよくありました。
その時にたまたま3人になったんです。私と稲盛塾長ともう1人みたいな。
その時に「おお飲め」って言ってくれてですね、稲盛塾長が持っていた徳利とお猪口持って日本酒を僕についでくれるんですね。僕はそれを受けて、「ありがとうございます」と頂いて飲んで、お猪口の口のところを拭いてお返ししたってそういう記憶があります。
あの世界の稲盛和夫が僕に飲めと言って酒をついでくれる。そういうものをすごく記憶に残ったことがあるんです。
もちろん世界の稲盛さんですから、知人友人でいえば何10万人といる中で、僕なんかもう「赤の他人」も良いところ。私より親しい人なんかその場にもたくさんいると思うんです。けれども、そんなただの通りすがりに近いような僕にですね、まあ飲めと言ってお酒をついてくれたというびっくりした記憶がありまして嬉しかったんですね。
恩を忘れない
実はこれががすごく大事なことだと思ってまして、親しくない人にも親切にするんですね。で、その恩をこっちは忘れないんです。だから今回も動画でも話してしまいますし、会う人にもエピソードを語ってしまうんですね。
実はこれは経営にすごく役立つことだと思ってまして、社長から社員にとか、縁があった人にとか気持ちよく何かをやってあげたらどうかと。
つまり会社の中がギスギスしてるとかうまくいってないだったら、飲み会でも開いて「まぁ一杯飲めよ」と、ついであげてみたらどうかということなんです。
会社が大きくなるにつれ、知らない人も増え社長が社員の名前が言えなくなったりした時こそ、そういうコンパっていうのが大事だと。「まあ一杯」というものが非常に大事なのではないかと思うようになりました。
「お酒を注いでもらう」というエピソードではありますが、そんな風に思った記憶があるものですからご紹介をさせていただきました。
坂上仁志公式youtube動画の「【稲盛和夫氏エピソード15】強烈な思い出:盛和塾の世界大会にて」より
動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。